ヒッチハイクの記録
続きです。
カップルに乗せてもらえたところですね。
乗せて頂いたところから近い夜景スポットへ行く予定だったとのことだが、結構遠くまで送ってくれるらしい。
どうやら京都へ向かってくれている。ありがたすぎて申し訳なかった。
さらに、夜飯が食えていないことがバレると、ラーメンを奢ってくれた。関西では有名な、ラーメン横綱。とても美味しかった。
車内では寝てていいよと言ってくれるし、会話は面白いし、優しいし。
初めて乗せるヒッチハイカーが俺ですみません。
なんと、朝飯も買って頂き、その上大阪駅まで送ってくれた。
本当に泣きそうでした。ありがたすぎた。
お二方目指していい家庭を作ります。
夜が明ける。
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日が出てきそうな時間だったので、寝ることを諦め歩き出す。
大阪は眠らない街なのか、車の通りも多い。
とりあえず高速地図を見てインターの目星を付ける。
そうして海老江インターを目指すことに。
歩いている内に夜が明け、日が昇った。
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割と遠い。早朝とは言え、暑かった。
かくして海老江に着。
ロケーションは最高。コンビニもあれば停車スペースも完璧、車通りも並。
開始30分。
停まらない。何故なのか停まらない。
また方向が違うのか。理由が分からない。全く分からない。
頻繁に通る なにわナンバー に対して嫌悪感を覚えた。
疲労から、「どうせ停まんねえんだろ」オーラが出ていたのかもしれない。寝不足はヒッチするにはあってはならないものだ。
諦め、次なるインターを歩いて目指す。
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淀川を渡る。その日は花火があるらしく、準備が進められていた。
傍目に歩くこと30分。
トラックが多い姫島インターを通り過ぎ、大和田インター手前のスーパー入り口で開始。
しかし、ミスに気付く。
停車スペースがほとんどない。
気にかけてくれるものの、やはりダメである。
しかし、これ以上歩く気力もないので、信じて待つ。
暑さと戦うこと30分。
スーパーの駐車場に停まり、ハザードを炊いている一台の車。
すると中から
「お兄ちゃん、どこまで行くの?」
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9台目は、主婦の方。
子どもを送り、帰宅途中に見かけ、わざわざ引き返して来てくれた。
前言撤回。なにわは優しい。
尼崎駅まで送って頂けるとのこと。
道中はずっと俺の次の目的地にすべき場所や、拾いやすいポイントを考えては提案してくれた。
器が広く、心優しいお母さんだった。こんな母のいる家庭だったらどれだけ幸せだったのだろうか。
見送り、教えて頂いたポイントを目指す。
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そのポイントとは、トラックが頻繁に行き交う港へ続く道路だった。
確かに、走る車はほとんどがトラック。
さらに、次なる目的地の神戸、なんなら香川ナンバーもいる。
期待に胸を膨らませ、ヒッチ開始。
すると、15分後。
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10台目は、そこの付近で働くお兄さん。
この方がまた神がかってた。いや、神様だった。
家はこの近くだけど、今日は神戸まで用事あるから乗せてくよ
どうだろうか、この時の俺の嬉しさを表現するとしたら、中学生の時、好きだった女の子からメアドを聞かれるくらい嬉しかった。
そして、旅は始まる。
飯の話題になり、兄さんが「俺も食ってないから食おうか」と言ってくれた。当然同意する。
「折角だし、ここにしかないもの食おう」
「焼き肉でいい?」
ちょっと焦る。まさかの神戸牛なのか。焼き肉を奢って頂くのは俺でも申し訳なく感じる。
感じたのだが、提案してくれた事を断る方が失礼と思い、ありがたくお願いすることに。
店の開店時間まで余裕があるので、高級住宅街へドライブ。
こちらで言う代官山のような場所。一軒一軒がおかしいくらいデカイし豪華。
2人して段々とムカついてきたのは言うまでもなく、濡れ衣の罵声を住人たちに浴びせた(車内で)。
焼き肉。本っ当に美味しかった。今までで一番では無いか。とろけた。
その後、幻のプリンを求めに。こちらも今までのプリンで最も美味しかった。本当に幻だった。
やりたい事をやる、自分の武器に自信を持つ、どんな状況でも何とか出来る、夢をどんどん叶えていく、自分を信じる。
尊敬。本当にそれしかない。
俺もこんなビッグな人になりたいと心から思った。
神戸港で降ろしてもらう。名乗り惜しかった。もっと話を聞きたかった。また会える事を楽しみにしています。
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神戸ポートランドを観光。
若者や家族連れが多く、賑わっていた。
特に目ぼしい店は無く、早々と次の目的地を目指す。
花火大会があるからか、浴衣を着た人が目立った。
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そこから色々あり、いつの間にか淡路島サービスエリアにいた。
何があったかはわからないがとりあえず淡路島にいた。
壮絶な疲れと眠気でやる気を失っていた。確か1時間半は座ってたはずである。
何かを食う気にもなれず、ただ座っていた。
茫然と景色を眺める中、スマフォをいじり始める。
ラインを開き、彼女とのルームへ。すると、応援メッセージがあった。そこで、俺のやる気スイッチが入ったのだろう。トイレへ行き、出口付近でヒッチ開始。
5分後、一台の車が通り過ぎ、停まった。
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11台目は、大学生3人組。
彼らなんと、防衛大の学生。
つまり、俺と同じ県内に住む大学生である。
さすがに四国で上大岡を知っている人に出会うとは思わなかった。
サイコロで出た目の場所へ行く、水曜どうなんだろうか的な番組の企画的な事をしている内に四国突入らしい。
さらに、ヒッチハイカーがいたら必ず乗せる制約付き。
楽しそうだったからやりたい。
それにしても、彼ら頭が良い。
そこらへんの気取り大学生なんかではなく、本当に頭が良い。驚いた。
この俺が言うのだから相当のものである。
車内では、今まで知らなかった防衛大の中身について教えてもらった。想像以上に過酷なようだ。楽しそうと思ってしまった俺は相当な甘ちゃんなのだろう。
将来は?という愚問を尋ねると、やはり愚問だったようだ。
防衛大というと、真面目なイメージがあったが、そうでもない。彼らはユーモアセンスが半端なかった。
頭が良いユーモア。おわかりいただけるだろうか。
そうこうしているうちに、高松駅に到着。
彼らとは記念撮影をして、お別れした。本当にありがとう。楽しかった。
やっと到着した香川県。
何をしたかは次回に回します。